(随時更新していきます!)
僕自身、幼少時代から10年ほど「武道」を経験してきました。
それ以降も、折に触れて「武道」には関心を寄せてきました。
それは、「武道」が、肉体的にも精神的にも、他のスポーツに
参考になることがたくさんあるからです。
さらに、スポーツに留まらず、その精神は「生き方」や「人生観」
にまで及び、とても大きな示唆に富んだものだと思うからです。
実際、多くのスポーツ選手やビジネスマンが
「武道」「武士道」「武将」「侍」などから学ぼうと、書籍などを手にすることも多く、
今更僕が言うまでもないことかも知れません。
では、具体的に、「武道」からどんなことを学べるのか。。
バレーボールには、どうつながっていくのか。。
そんなことも含めて、僕なりに「武道」というものを考えてみたいと思います。
■目指すところ ~求道~
■チームワークと身体論
■心技体
■克己
■守破離
■中心軸と重心軸
■一眼二足三胆四力
■手二分、足八分
■拍子、間
■
<番外編1 身体論から派生して。。>
■姿勢反射
■頚反射
■慣性モーメント
<番外編2 職人用語>
■段取り八分
■目指すところ ~求道~
武道も、昨今私たちの身近なところでは「スポーツ」「競技」という形をとることが多く、
そこで目指すのも「○○大会優勝」とか「相手に勝つこと」といったものになる
ことが少なくないかも知れません。
しかし本来、武道の根底にあるのは「求道」「道を究める」という
果てしない、永遠にたどり着くことのない場所に向かって突き進む、
あくなき追求、といったものにあるんだろうと思います。
こういう表現をすると、「スポーツにはそぐわない」と感じる人も多いかも知れません。
しかしどうでしょうか。
実際、トップアスリートのコメントやインタビューを聞いていると、
そういう精神を垣間見る瞬間が、意外に多くあります。
特に頂点を極めるくらいのアスリートです。
「とにかく美しい体操を追及する」(体操選手/金メダリスト)
「究極のバッティングを目指す」(野球選手/大リーガー)
などです。
なぜ彼らが、並み居るアスリートの中でも「頂点」を極めることができるのか、
そこにはどんな精神が宿っているのか、
…と考えたときに、この「求道心」みたいなところにこそ、
ヒントがあるのではないかな、と思います。
■チームワークと身体論
身体論を考える際、いろいろな視点論点がありますが、
1つに、
「身体の1つ1つの細かい部位にまで神経を研ぎ澄まして、意識を持たせる」
といったことがあるかと思います。
チームスポーツにおける「個々の選手」(さらに言えば全てのチーム構成員)は、
この、1人の人間の身体における「個々の部位」にたとえて考えることができます。
つまりそこには、
「選手(部位)によって得手不得手」があり、「それを踏まえた役割分担」があり、
「1つの目標に向かっていく上での意思統一の大切さ」があり、
「互いに思いやり、カバー(フォロー)し合うことの大切さ」があり、
…と、いろいろなことがつながってきます。
「1人(1部位)がサボったり勝手な動きをすると、全体に影響を及ぼす」
といったこともそうです。
「全ての行動・判断を脳(監督)に委ねず、個人(部位)個々に意思を持たせる」
ということもあるでしょう。
自分自身の身体を深く見つめること、深く追求することで、
他人を理解し、他人を思いやる、という精神につながっていくのではないか
と思っています。
■心技体
武道の世界においては、「心技体」という言葉があります。
文字通り「心」「技」「体」の充実が大事だということです。
もしくはそれらのバランスが大事だということです。
当たり前のように聞こえるかも知れません。
しかし、目の前のこと、日々のことにとらわれ過ぎると、
例えば「技」だけにしか目が行かなかったり、「体」が疎かになったり、
ということが起こりがちです。
全ての行動、全てのプレーにおいて、この「心技体」のバランスが取れているだろうか、
ということを、改めて見つめ直してみる。
…というのも良いかも知れません。新たな気づきが得られるかも知れません。
■克己
文字通り、「自分に勝つ」ということです。
前述の「求道」にもつながる考え方です。
目先の勝ち負けに一喜一憂し過ぎることは、自分を見失うことになりかねません。
試合などは、「相手」がいることです。勝敗はその「相手」にも左右されます。
自分がすごく頑張っても、負けることがあります。
自分がサボってても、勝ってしまうこともあります。
もちろん、評価基準の一要素にはなります。
努力する上でのモチベーションにはなります。
分かりやすい目標指標にはなります。
(勝ち負けを軽視しているわけではありません。大事な指標です。)
しかし、「目的」「理念」は、もっと深いものであるべきです。
目標設定が悪いわけではありません。その奥に、確固たる志があるかどうか、という意味です。
とあるオリンピック金メダリストが、こんな言葉を座右の銘にしているそうです。
「人に負けてもいい。しかし やるべきことをやらない自分の弱さには絶対負けたくない」
小学生の頃からずっと心に刻んでいるそうです。
勝負の世界で生きて、そして世界のトップに立った人が、
「人に負けてもいい」という言葉を胸に戦っていた、ということが
何か全てを物語っているような気がしました。
■守破離
守破離とは。。